11/9の名言)急ぐことに祝福はない

  • ケニア(スワヒリ語圏)の古いことわざ(伝承年代不詳)

Haraka haraka haina baraka.


かくさんだよ。今日はケニアに伝わる、仕事に関する深い知恵に触れてみようじゃないか。
儂も若い頃は、とにかく何でもかんでも急いで、一番乗りで成果を出そうとしたもんだ。だが、その結果、肝心なところで足元をすくわれ、痛い目を見たことも一度や二度じゃない。
今日紹介する「Haraka haraka haina baraka」というスワヒリ語のことわざは、「急ぐことに祝福はない」という意味だ。
ケニアの広大な大地で暮らす人々にとって、この言葉は単なる座右の銘じゃねぇ。それは、彼らの生活と深く結びついた、まさに生きるための知恵なんだ。
例えば、農業を考えてみろ。焦って種を蒔いたり、収穫を急いだりすれば、必ずどこかに無理が生じ、品質が落ちる。家畜の世話だってそうだ。焦って扱えば、信頼関係は築けない。共同体での仕事も同じで、一人が自分勝手に急ぎ過ぎれば、全体の調和が乱れ、かえって効率が悪くなる。彼らの文化では、時間をかけ、自然のリズムに合わせ、皆で力を合わせることが何よりも大切だったんだ。
現代の日本社会はどうだ?
「スピードが命」「効率こそ正義」とばかりに、常に急かされているようなもんだ。
儂はな、そういう風潮にはどうも納得がいかねぇ。
もちろん、時代の流れに対応する速さは必要だが、何でもかんでも急ぎ足じゃ、本当に大切なものを見落としてしまう。品質や信頼、そして人との絆、そういったものは急いで手に入るもんじゃない。
「急がば回れ」という日本のことわざにも通じる、普遍的な真理がここにある。
よし、わかった! 成果を出すためには、一歩一歩、丁寧に、そして粘り強く取り組むこと。これが遠回りに見えても、結局は一番の近道なんだ。このかくさんが言うんだから間違いない。
君たちも、時には立ち止まって、自分の仕事の進め方を見つめ直してみるのもいいんじゃないか? 急ぎ過ぎて、大切なものを見失ってないか、ってな。


引用元:W. E. Taylor / A Dictionary of Swahili Proverbs